――進出にあたり必要な事は何でしょうか。
竹野 日本でもそうですが、地域密着型が強い。ベトナムでも繁盛店は現地化している店でした。支店を出す感覚で行くと失敗するのはカンボジアも同じだろうと思います。
――どういう形での進出を考えておられますか。
竹野 直営店はすぐにできる環境にありません。現地化に対応できる人材が豊富ではありません。少し時間がかかるので準備をしておくことが大事だと思っています。もうひとつはFCという方法があります。現地の若者・特に事業をやっている人は意欲に燃えている。悲しい歴史的背景もあって彼らは自分たちで国を担おうという気概が強い。そうした方たちとFCの話をさせて頂いています。
――飲食以外ではどういう業種が考えられますか。
竹野 不動産、運送、小売。とにかく消費と所得が増えるのは目に見えていることです。広い分野での可能性があると思います。日本を振り返っても高度経済成長とは人口増だったにすぎない。大した努力をせずとも売り上げが上がっていました。飲食店でもかなり儲かった店が多い。今苦戦しているところは当時の手法のままのところが多い。裏返せば人口増は大きなメリットなのです。
<イオン進出の影響は>
――イオンのメリットはどういうことでしょうか。
竹野 テナントさんは日本に出店する感覚で進出できるということでしょう。先ほど話したように安易に支店を出す感覚では失敗する。しかし、行政との折衝、店舗インフラ、集客はすべてイオンさんがやってくれる。大きなメリットです。
――集客はどう見ておられますか。
竹野 建設中の店舗(土地)を見せてもらいましたが、立地は最高ですね。都心部に隣接エリア。駐車場を持たない文化は東南アジア特有ですが、カンボジアであれだけの駐車台数を持つ施設は初めてでしょう。顧客ターゲットは日本とは異なり一定の所得層になると思いますが、かなり集客が期待できると思います。
<海外進出について>
竹野 これから10年後、20年後、日本の人口が減るのは分かっていることです。少しでも早く海外に行けるようにしておいた方が良い。行こうと思ったときから準備に時間がかかります。その時はもう遅い。準備と言っても難しいことではありません。まず現地に行って視察すること。自分の目で見なければ何もイメージできません。一番大事なのは社内体制を整備すること。知人の会社は韓国に工場を移しましたが、構えて準備した訳ではありません。それまでの蓄積の過程が結果的に準備になった。ハード面は心配いりません。問題があっても解決できる。わが社でもそうですが、一番は人の問題です。グローバル化が叫ばれて久しいがなかなか中小企業は進んでいない。ASEANのパイも埋まってきている感じですが、カンボジアには大きな可能性が埋まっています。
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<COMPANY INFORMATION>
■(株)タケノ
代 表:竹野 孔
所在地:福岡市博多区博多駅南4-18-27
TEL:092-451-0200
URL:http://www.takeno.co.jp/
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